2022鳥取大学・前期試験・数学 第2問

過去問

【問題】 曲線 \(y=\dfrac{1}{x} (x>0)\)上に \(2\)点\(\rm{A}\)\(\left( a,\dfrac{1}{a}\right)\),\(\rm{B}\)\(\left( b,\dfrac{1}{b}\right)\)をとる。ただし,\(0<a<b\)とする。次の問いに答えよ。
(1) \((a<t<b)\)を満たす実数 \(t\) に対して点 \(\rm{T}\)\(\left(t,\dfrac{1}{t}\right)\)をとり,三角形\(\rm{ATB}\)の面積を\(f(t)\)で表す。関数\(f(t)\)\((a<t<b)\)の最大値を\(M\)とするとき,\(f(t)=M\)を満たす\(t\)を\(a,b\)を用いて表せ。
(2) \(a=1,b=1\)のとき,(1)で求めた\(f(t)\)の最大値\(M\)を求めよ。

【分析】数学Ⅱ・数学B:座標平面での三角形の面積
反比例のグラフ上の\(3\)点でできる三角形の面積の最大値を求める問題である。座標平面における三角形の面積は,解答にも書いてある通りベクトルを利用するとすぐに求まる。いつでもベクトルを導入できるようにしておこう。(2)は分数関数であるので,数学Ⅲの微分で求めることも可能だが,式をいじると相加相乗平均の関係が使用できるところに注目したい。

【解答および解説】
(1) \(\rm{A}\)\(\left( a,\dfrac{1}{a}\right)\),\(\rm{B}\)\(\left( b,\dfrac{1}{b}\right),\rm{T}\)\(\left( t,\dfrac{1}{t}\right)\)だから,
\(\overrightarrow{\mathrm{AT}}=\left(t-a, \dfrac{1}{t}-\dfrac{1}{a}\right)\)\(=\left(t-a, \dfrac{a-t}{ta}\right)\)\(=(t-a)\left(1, -\dfrac{1}{at}\right)\)
\(\overrightarrow{\mathrm{AB}}=\left(b-a, \dfrac{1}{b}-\dfrac{1}{a}\right)\)\(=\left(b-a, \dfrac{a-b}{ba}\right)\)\(=(b-a)\left(1, -\dfrac{1}{ab}\right)\)

これより,三角形\(\rm{ATB}\)の面積\(f(t)\)は,
\(f(t)=\dfrac{1}{2}\left|(t-a)(b-a)\left(-\dfrac{1}{ab}+\dfrac{1}{at}\right)\right|\)\(=\dfrac{1}{2}\left|\dfrac{(b-a)(t-a)(t-b)}{abt}\right|\)

\(0<a<t<b\)より,\((t-a)(t-b)<0\)であるから
\(f(t)=-\dfrac{(b-a)(t-a)(t-b)}{2abt}\)
\(=\dfrac{a-b}{2ab}\times{\dfrac{(t-a)(t-b)}{t}}\)
\(=\dfrac{a-b}{2ab}\left(t+\dfrac{ab}{t}-a-b\right)\)

ここで,\(t>0\)であるから,相加相乗平均の関係から
\(t+\dfrac{ab}{t}\geqq2\sqrt{t\times\dfrac{ab}{t}}=2\sqrt{ab}\)
等号成立は\(t=\dfrac{ab}{t}\)のとき,つまり、\(t>0\)より,\(t=\sqrt{ab}\)のときである。
このとき,\(t+\dfrac{ab}{t}\)は最小値\(2\sqrt{ab}\)
したがって,\(f(t)\)において,\(a-b<0\)であることから,\(f(t)\)が最大となるのはこのときである。よって,\(f(t)=M\)となる\(t\)は
\(t=\boldsymbol{\sqrt{ab}}\)

(2) \(a=1,b=1\)より,\(f(t)=-\dfrac{1}{4}\left(t+\dfrac{2}{t}-3\right)\)
\(t=\sqrt{ab}=\sqrt{2}\)のとき最大値\(M\)をとるから,
\(M=f(\sqrt{2})=\boldsymbol{\dfrac{3-2\sqrt{2}}{4}}\)

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