とあるファミレスの店内にて・・・・・・
よく家の近くのファミレスで、仕事やら作業なりをするのですが、今日はちょっと気になる光景を見たので共有したいと思います。
勉強を教えている光景をちょこちょこ見るのですが、今日は親子(?)で数学のレッスンのようでした。
子どもさんは高校生くらいに見えるのですが、お父さんらしき人が教えているのはどうみても「中学数学」の内容でした。
親が子に数学を教えることは、私としては非常に良いことだと思います。
しかし、大変失礼を承知で言うと、
このお子さんの数学力は伸びない
と思いました。そう思う理由がいくつかあります。
理由1:お父さんが教えすぎている。考えさせていない。
理由2:「何が間違っているのか?」がきちんとわかっていない
理由3:消しゴムを使っている
他にも解答を見ながらやっているなど、気になった点は多々あるのですが、ざっくりと言うとこんな感じです。
これらがなぜダメなのかをお話ししたいと思います。
理由1:お父さんが教えすぎている。考えさせていない。
おうちの方が数学ができてしまう事の欠点とすれば、「教えすぎる」ことです。
残念ながら、教えすぎた結果に何が起こるかというと、「自分自身で考えなくなる」なんです。
実は私にも苦い思いがあります。少しだけ話しますね。
自慢をするわけではないのですが、私の教え方が分かりやすいと言ってくれる生徒がたくさんいます。そのクラスでも本当にそういうってくれる子が多く、中には「毎回感動してました」と言ってくれる子もいたほどです。
しかし、ある時の授業でショックなひと言を言われたんです。
「自分で考えなくなった」
これは分かりやすく伝えることに気を配っていた私には非常にショックでした。
もちろん分かりやすいだけではダメなのはその時から分かっていたつもりだったんですが、それでも私は「伝えすぎていて、考えさせていなかった」のです。
教えすぎる結果は、【結局できるようにならない】です。
本当に教えるのが素晴らしい方は、生徒自身がきちんと考えるような環境を作ります。教えられるから大丈夫では、教育なっていないのです。
理由2:「何が間違っているのか?」がきちんとわかっていない
前の内容と被る部分が出ていきますがご容赦ください。
これは非常に強調しておきたいことなのですが、間違えることは大きな問題ではないのです。
それよりも、「なぜ、間違えたのか?」という原因をきちんと分かることが非常に大事なんです。
「なぜ?」がない勉強は決して伸びません。
そして、これがないと今後の人生に問題すら出てくる可能性もあります。
それは、【問題解決能力】が身に付かないことにあります。
中高生には分かりづらいことですが、大学生や社会人の方であれば、日々問題と向き合う生活だと思います。
そうなると、必ずと言っていいほどその問題を解決するために何をしなければならないのか? を考えることになります。
逆に言うと、これができないと正直厳しい人生になると思っても良いでしょう。
わざわざ数学でやらなくても、と思うかもしれませんが、どうせ少なくとも中学まではみんな数学をやるわけですから、ここでしっかりと「なぜ、間違えたのか?」をやるべきです。
それをここでおろそかにするから、大学受験で大変な思いをし、勉強をしている割には全然成績が出ないなんてことになるのです。
理由3:消しゴムを使っている
これもダメです(苦笑)というか、最悪です。
勉強する際に、消しゴムは一切不要です。
もちろん使い方にもよるのですが、伸びない子の典型的な使い方は
「間違えてると思ったら消してしまう」
これは、本当に最悪な勉強法です。
大事なことなのでもう一度言いますが、本当に最悪な勉強法です。
間違えてすぐ消す=嫌な過去は消す
これでは、反省点を生かして成長することなどできません。
前の項目でも書きましたが、
大事なことは「なぜ間違えたのか?」そして、そこからどうしていくか?
なんです。
間違えたものや間違えたかもしれないものを消してしまったら、結局何が良くなかったのかが分からず、改善点が分かりません。
ある有名企業が「カイゼン」というワードの元、業績を伸ばしているのはご存知でしょうか?
何事にも間違いや失敗はつきもの。そこからどうするのか?そういうことを大事にして業績を上げているわけですが、数学でも同じことだと思います。
少なくとも私をはじめ、プロパスの指導陣はみんな「間違えたから、どうしようか?」「どう修正していこうか?」を大事に指導しています。
だからこそ、きちんと成長し、初めて見る問題にもビビることなく挑戦していけるのだと思います。
教えることは誰でもできるかもしれません。
でも、大事なのは本人が気付けるようになり、自分で学んでいけるようにしていくことではないでしょうか?
理解させればOKというのは教育でも何でもないです。
理解させればOKなのであれば、もっと理系の人口は増えるはずです。そうではないというところに、もっと多くの方が気付いて欲しいと思う今日の光景でした。
オンライン理系専門塾プロパス
塾長 山﨑慎太郎
〈プロパス運営本部〉
住所:千葉県松戸市新松戸3‐271
神谷第一ビル3階
Mail:propass.science★gmail.com ←★を@に変えてください。
TEL:080-2662-8414(現在電話でのお問い合わせは受け付けておりません。)