中学までは、割と数学は平気だったんです・・・
なのに、高校に入ったらどんどん苦しくなって・・・
もし、お子さまがそのような状況であれば、ここから先をお読みいただくことで、数学に関する問題点を解決できるかもしれません。
少し長いですが、お付き合いいただければと思います。
中学での数学が得意は信用してはダメ
中学で数学が得意 ⇒ 高校でも数学が得意
と考えがちですが、この考えは完全に捨て去ってください。言い方は悪いですが、中学数学は高校数学にとっては「おもちゃ」みたいなもの。ちょっと訓練すればだれでも点数が取れてしまい、数学が得意な科目になったかのような錯覚に陥るのが中学数学です。
以前別の記事でも書いていますが、中学数学と高校数学は同じ数学と付いていますが、全く別物と考えてください。先ほどおもちゃと言いましたが、それ以上に大きな差があるように感じます。例えば、少年サッカーと高校サッカーくらいの差でしょうか・・・・・・
(以前の記事はこちら→【伸びるのに最も時間がかかる科目はどれでしょう?】)
中学数学に比べ、扱う分野の多さや知識量の多さ、抽象的な内容の多さは段違い。また、イメージだけで処理できた中学数学と違い、高校数学ではそれが難しくなっていきます。
なぜ高校数学は挫折しやすいのか
その理由を少し細かく書いていきます。そのために、中学数学との大きな違いを理解しておく必要があります。その違いとは、
・知識量の多さ
・論理的思考の複雑さ
・計算の複雑さ
・内容の抽象度
などが挙げられます。一番わかりやすいのが知識量だと思いますので、それを例に書いていきたいと思います。
まず、高校の数学は分野が多いので、いくつかの分野ごとに数学Ⅰ・A・Ⅱ・B・Ⅲ・Cという風に分けられています。それらと中学3年間との比較をすると、
〔中学3年間で習う数学の知識量〕<〔数学ⅠAの知識量〕
と個人的には思っていますし、確実に
〔中学3年間で習う数学の知識量〕<<<〔数学ⅠAⅡの知識量〕
と言えるでしょう。
しかも内容さえ理解できればすぐに使えるものばかりではないのが高校数学の違いです。
中学であれば
公式習う⇒使って練習する⇒ある程度の高校受験の入試問題解ける
という感じでしょう。もちろん難関私立高校はそうはいかないでしょうが、公立の入試問題なら問題ないと思います。(東京都の問題を参考に書いています。)
高校では
公式を習う⇒使って練習する⇒典型問題を解いてマスター⇒・・・・・・
という感じで、知識が単なる公式では終わらないところが重たいです。さらにはこれに公式類の証明が加わり、本格的な入試問題演習となっていきます。
また、中学数学であれば初めて習ったとしても、1年半あれば習い終えられるでしょうが、高校数学だと2年半から3年は欲しいところ。さらに入試対策は、高校受験であれば4か月あれば十分でしょうが、大学受験(特に国公立理系大学)であれば1年半以上は欲しいところです。
つまり中学の感覚で数学をとらえてしまうと、高校数学はボロボロになるという感じが正しいでしょう。
だからといって諦めるには早すぎます。むしろ今その問題に気づけたのであれば、どうとでも対処の仕様があります。現実に、できるようになってきちんと志望する国公立理系大学に行ってる子もいます。ということは
高校でも数学をできるようにするためにまず始めること
今の現状を変えるために何をするのか? がとても大事になってきます。
今から言うことは、高校数学でボロボロになりそうな人に向けてのアドバイスです。ちょっと苦戦している・・・・・・という人もここからやってみてもいいかもしれません。それは、
中学数学のやり直し
です。 意外と思われるかもしれませんが、実は中学数学の内容をきちんと理解できていないことが、高校でのつまづきの要因。内容をきちんと理解せず、公式の当てはめだけで何とか出来てしまうので、中身の理解ができていないことが多いです。本当にこれが恐ろしい。塾に行っていたのにもかかわらずです。
特に高校で2次関数が苦手という人、すぐに1次関数をやり直してほしいです。そして、中学の2次関数もやり直しましょう。そこでもう一度「関数ってなんだっけ?」というのを学び直して欲しいんです。
そうすると、少しずつですが関数アレルギーがなくなり、高校数学での2次関数の見え方が変わります。1ヶ月もあれば終わるので、中学生時代に使っていた教科書や問題集を引っ張り出してやってみてほしいです。
そして、高校の内容をしっかりと勉強していきましょう。 多くの人が「数学は積み重ねの学問」とおっしゃっている通り、積み重ねないとできるようになりません。
関数を例にとると、1次関数が土台にあり、その上に2次関数、三角関数・指数対数関数や微分積分があるわけです。1次関数がまともにできなければ、2次関数以降はできません。こういったところが他の科目と違い数学の面倒なところです。
そして、積み重ねて行かなればならないのと、先の単元も学んでいく必要があるので、「数学は絶対に毎日それなりの時間をかけて取り組んでください」。他の科目の先生には起こられるかもしれませんが、数学以外の科目は毎日やらなくても何とかなります。もし毎日やれと言われても、隙間時間で何とか出来ることが多いです。
しかし、数学は違います。本当に違います。理系に進みたいのであれば、「数学は絶対に毎日それなりの時間をかけて取り組んでください」。本当に本当に大事なことなので2回書きました。どうかよろしくお願いします。
具体的な勉強の仕方について
ここからは高校数学の勉強の仕方について【独学を前提】で話していきます。
そして、大学受験を見据えた勉強で、一度習った単元のやり直しをしていくという設定でいきます。
①必要な道具
・薄めの問題集
・網羅系の分厚い問題集(持っていれば。無理に買う必要はなし)
取り組む問題集はとにかく「薄い」ものでお願いします。これにはいくつか理由がありますが、一番の理由は「数学の勉強を持続させるため」です。自分もそうですが、人間はある程度ゴールが見えていた方が頑張れます。あと何ページで終わる! と思うと、やる気も出てきます。逆に、まだこんなにある・・・となってしまうと、続ける気はなくなってしまいますよね。
【薄い問題集でおすすめのもの】
◆基礎からやり直したい人向け
★基礎問題精講シリーズ
★10日あればいいシリーズ ★文系の数学~重要事項完全習得編~
◆やや応用もやりたい人向け
★大学への数学~1対1対応の演習~
と言ったのがおススメです。
②取り組み方
まずしっかりと決めてほしいのが、どんな風に進めて行くのかです。
・やる日を決める
・やる時間を決める
この2つをしっかりを定めましょう。
例えば、高校2生の子であれば、まだ数学を習い終えていない状態ですので、昔の単元のやり直しを毎日やっている場合ではありません。
なので、単元のやり直しをする日は、毎週木と土などに絞って、木曜日は1時間、土曜日は2時間という風にいつ・どのくらいの時間やるのかを決めて、これを守りましょう。
よく、何ページ進めたらとか何問解くという風にノルマを決めている人がいますが、最初のうちは時間で区切った方が安全です。なにせ勉強始めたばかりで、何にどれくらいの時間がかかってしまうのかが読めないからです。
気が付いたら数学に3時間も使っていた・・・他の科目は・・・なんてことになってしまうのは良くありません。(本音は数学を1日3時間くらいやってほしいですが)ノルマを決めるにしても、ある程度勉強をしながら経験を積んでからのほうがよいでしょう。
可能ならばきちんと習い直し&正しいアウトプットを
今回は【独学】を前提に話をしていますが、この【独学】、とっても気を付けてほしいことがたくさんあります。その中で一番気を付けてほしいのが、
「分かったつもり」
で進めてしまうことなんです。
ひょっとしてすでに、このようなことが起こっていないでしょうか・・・・・・?
次のような症状が出ていると、その可能性が高いです。
✓他の人より勉強しているの成績が全然伸びない
✓教科書と全く同じ問題しか解けない
✓問題集を進めているけど、前にやった問題が解けない
など。
もしいずれかに当てはまるのであれば、きちんと理解していない可能性が高いです。
これは進学校通っている・いないに関係ありません。
実際に今見ている進学校のお子さんがいらっしゃいますが、まさに教科書そのままの問題鹿解けないのです。
なので、徹底的にテコ入れをしてきちんと理解し、考えさせるようにしています。
ちなみに、16年に渡って教えてきた中で、そういう子は少なくないです。
そういった子の場合、
「これって、なぜそういう形に変形できるの?」
と聞いたときに、結構な割合で
「えっ・・・・・・」
という困った反応を示されます。上記の子はまさにその反応でした。
問題集の問題を解いていて、「この問題は理解できた?」と聞くと、「はい」という返事はするのですが、「じゃあ、なんでこんなことをしているの?」と理由を聞いても明確な返事ができないのです。
中学の感覚で、やり方さえ覚えれば何とかなると思って取り組んでいると、高校数学でもやり方だけ覚えようとしてしまいます。そうなると、やっている割には伸びない・・・・・・という状況に陥ってしまうのです。
これが【独学】の危険性です。
数学を独学でうまくやれる子は、元々数学に対する才能がある子だと私は思っています。
数学を教えている身の私ですが、当時は非常に苦手で、なかなかの問題児でした。
良いタイミングで叩き上げてくれる人がいたので何とかなりましたが、1人ではとうていどうにもならなかったです。
だからこそ、「お金と時間が許す限りはきちんと習ってほしい」というのが私の本音です。
低価格の映像授業で何とかすることも可能ですが、結局それで習ったことをを正しくアウトプットできていなければ無意味です。(元々数学が好きで得意な子であれば、映像授業だけで何とかなりますが・・・・・・)
最後に
長くなりましたのでそろそろ締めくくりたいと思います。
独学でやる場合には上記の内容を参考にやってみてください。もし、もう少し細かく聞きたいというのであれば、プロパス宛にメールを送っていただければと思います。
アドレスはこちら→ propass.science★gmail.com
(★を@に変更してお送りください)
ですが、数学という学問はなかなか軌道に乗るまで独学は厳しいと感じています。
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確かにプロパスの個別指導の料金は高いです。ですが、その金額以上に効果を出せるものとなっていると自信を持っております。
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塾長 山﨑慎太郎
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