こんにちは。
オンライン理系専門塾プロパスの
山﨑慎太郎です。
今日は受験とは直接関係のない話をしたいと思います。
というのも、日本中かどうかは分かりませんが、
2人のノーベル賞受賞という素晴らしい出来事で
盛り上がっているわけです。

こんなタイムリーなことを話さないのはもったいない!
と思い、今回は
大阪大学特任教授の坂口志文先生が発見された
【制御性T細胞】(Treg細胞)
について書きたいと思います。
そもそも
【制御性T細胞】(以下Treg細胞)ってなに?
って思われている方が多いと思います。
なので、まずは【Treg細胞】の前に、
私たち人間に働く「免疫」について話させてください。
「免疫」とは?
体内に侵入した細菌やウイルスなどの「異物」や、
がん細胞のような「異常な細胞」を識別し、
排除することで体を守る防御システムのことです。
私たちの………………
と、詳しく書こうと思ったのですが、
こちらの中外製薬さんのページが
分かりやすいと思いますので、
リンクを張り付けておきます。

当然、この免疫というものは、
体にとって非常に重要なものです。
しかし、体を守るべき免疫システムが
過剰に反応してしまい、
自己を攻撃してしまうことがあります。
そうならないように攻撃にブレーキをかけて
くれるのが【Treg細胞】なのです。
この【Treg細胞】を坂口先生が発見し、
アレルギーや自己免疫を防ぐ細胞として
世界的に注目されているというわけです。
この【Treg細胞】、
肝心な時にしっかりと働いて
もらわなければならないのですが、
いい加減な生活(食生活・生活習慣)をしていると
きちんとした働きをしてくれない可能性が出てきます。
先ほどもお伝えしましたが、
【Treg細胞】は免疫システムのブレーキ役。
これが働かないと、
自身を守るための免疫が、自身の体の
正常な細胞や組織を攻撃してしまい、
炎症や組織の損傷を引き起こしてしまいます。
これを「自己免疫疾患」と言います。
代表的な疾患として、
・関節リウマチ
・全身性エリテマトーデス(SLE)
・バセドウ病
・橋本病
・シェーグレン症候群
・1型糖尿病
などがあります。
どれも直すのは困難な疾患です。
そうはならないためにも
【Treg細胞】の働きは
非常に重要というわけです。
さて、【Treg細胞】がしっかりと働いてくれるためには、
どうしたらよいでしょうか?
ある2つのことがカギになります。
それは、
「腸」と「栄養」
です。
まず、「腸」の状態が悪いと
十分な量の【Treg細胞】が作れません。
その理由は、
腸内細菌がつくる「酪酸」という物質が
【Treg細胞】を増やすためのスイッチだからです。
なので、
腸の状態が悪い
→腸内細菌が育たない
→酪酸が増やせない
となってしまいます。
だからこそ腸の状態は超重要なのです。
そのためにもしっかりと「栄養」摂っていきたいところです。
特に、【Treg細胞】をしっかりと増やし育てていきたいのであれば、
① 食物繊維
② ビタミンA
③ ビタミンD
の3つは重要となります。
順に説明していきましょう。
① 食物繊維
先ほどお伝えした通り、腸内細菌をしっかり増やして酪酸を作るために重要。
→野菜・海藻・きのこなどから補う。
② ビタミンA(レチノイン酸)
腸で【Treg細胞】の分化を助ける栄養素。
→レバーやカボチャ、卵から補う。油と一緒にとるのがベスト。
③ ビタミンD
過剰な免疫反応を抑え、【Treg細胞】の働きをサポート
→日光浴や魚、卵から補う。
もちろん他の栄養素も大事です。
この3つだけ摂れればよい……
ということではないのでくれぐれもご注意ください。
あと、言い忘れていましたが、
しっかりと免疫のバランスをとることで、
メンタル
も安定しやすくなります。
精神不安定な人ほど、食生活が悪かったりします。
ぜひ免疫のバランスを整えつつ、
メンタルも整えていきましょう。
というわけで、今回は【Treg細胞】
について書かせてもらいました。
プロパスとしてはなかなか珍しい記事ですね(笑)
ただ、以前からこういう話は書きたかったんです。
ノーベル賞受賞というタイムリーなニュースもあり、
これは!ということで書かせてもらいました。
これからもこんな感じで書いていきますので、
少しでも体のことや栄養についての興味を
持ってもらえるとうれしいです。
それではまた別の記事でお会いしましょう。
オンライン理系専門塾プロパス
塾長 山﨑慎太郎
(数学・物理担当&心理カウンセラー)